TUBC プライマリーロゴの変更に関する考察

TUBCの楽しみ方

2024ー25シーズンB2ライセンス交付が決定しました!
「2024-25シーズン B.LEAGUEクラブライセンス 第1回判定結果について」はこちらから)
クラブライセンス交付規則」を見てみると、我々には分からない苦労が沢山あったかと思いますが、観客動員数の一助は担えたのかなぁと、勝手に思っています(笑)

さて、今回の「2024-25シーズン B2ライセンス」交付のお知らせと共に、気になるお知らせが飛び込んできました。それが、「プライマリーロゴ変更」のお知らせです。

プライマリーロゴとは、メインのロゴという意味で、TUBCの場合、以下に示すロゴがプライマリーロゴに該当すると思われます。

TUBCホームページ(https://tubc.tokyo/)より

2年間慣れ親しんだこのロゴが変更されるのは、何だか寂しい気がします・・・
そこで、今回はプライマリーロゴの変更の理由について、勝手に考察してみました。推測の域を出ない考察なので、気軽に読んでいた誰ければ幸いです。

ロゴの変更に関する考察

一般に、商品やサービスに用いられるロゴ(商標と言ったりします)は、そのロゴに化体した企業や団体の信用を保護するものです。この信用は、企業や団体の長年の努力の結果蓄積されていくものなので、長期間使用するほうが好ましいと言われています。そのため、商品などに使用されるロゴは、変更されることなく使い続けられる場合が多いです。

そのため、ロゴを変更する場合、何らかの理由が存在することになります。ロゴを変更する理由は多岐にわたりますが、大きくは以下のような場合が想定されます。

権利関係の争いにより、ロゴを変更せざるを得なくなった場合

ロゴに化体した信用を守るため、商標権という権利があります。商標権は、他人にロゴを勝手に使用されないようにする権利で、勝手に使用した相手に対して、ロゴの使用中止や損害賠償を求めることができる権利です。
このような権利の特性から、他人の有する商標権に抵触するようなロゴは使用をすることができません。例えば、東京近郊に住む方にとって、「ほっかほっか亭」が「HottoMotto」に変更されたことは記憶に新しいと思います。このロゴの変更は、商標の権利関係の争いによるものでした。

(画像引用元:ほっかほっか亭ホームページHottoMottoホームページ

家本会長がコメントで「TUBCがこれから進む未来のステージにおいては、プライマリーロゴも含めてより厳しく知的財産権の保護・管理が求められるようになります。現時点で何らかの問題が生じているわけではありませんが、こうした課題に対応する必要性からプライマリーロゴの変更を決断しました。」とおっしゃっているため、今回のロゴの変更は、このような権利関係の争いではないと思われます。

時代の変化に合わせてロゴを変更したい場合

上記にも示したように、ロゴには信用が化体するため、長年使用されたロゴからは一定のイメージが想起されるようになります。例えば、「CHANEL」や「GUCCI」、「Dior」などのロゴからは、高級ブランドのイメージが想起されると思います。そのため、このようなロゴは、時代の変化に問わず、長年続けられる商標と言えるでしょう。

一方で、例えば、国際展開を考える企業にとっては、日本語表記のみのロゴよりも、英語等を使用したグローバルな表示態様に代えて、需要者に受け入れられやすくすることが必要になる場合もあります。また、広告媒体の変化等により視認性を向上させたい場合には、小さな文字を避けるようなロゴの変更が必要になる場合もあります。例えば、スマホ等で広告を見る場合に、ロゴの表記が小さすぎたら、どの企業のロゴか分からないですものね。

TUBCも創設から2年目ですから、時代の変化だけが原因とは言えなさそうですね。

ロゴから受ける企業や団体のイメージを変更したい場合

一度ロゴについてしまったイメージは、逆に言うとなかなか払しょくできないこともあります。例えば、不祥事を起こした企業等のロゴには悪いイメージが化体してしまうため、内部の企業努力よりも、外部に視認できるロゴのイメージが付きまとってしまうという結果になってしまいます。このような場合には、ロゴを変更して、イメージを刷新することがあります。
他にも、業績等が停滞する企業や団体が変化していく状況をアピールするために、ロゴを変更することもあります。例えば、プロ野球球団である日本ハムは、2022年からプライマリーロゴとユニホームを刷新しています。

北海道日本ハムファイターズホームページ(https://www.fighters.co.jp/)より

近いところでは、B3リーグ参入同期である立川ダイスが、3人制プロバスケットボールチームで使用していたチームロゴを、B3リーグ参入に合わせて変化した例があります。

        ↓

立川ダイスホームページ(https://tachikawa-dice.tokyo/)より

TUBCも創設から2年目ですし、イメージの変化を狙ったものとも言えなさそうですね。

ロゴから与えるイメージをより明確にしたい場合

現在、B3リーグには、TUBC(東京ユナイテッドBC)と同じ名称(UNITED)を含む同期チームである、湘南ユナイテッドBCが存在します。湘南ユナイテッドBCのロゴには、「SHONAN」という文字が中央に大きく表示されています。一方、TUBCのロゴの周囲には「TOKYO UNITED」という文字が若干小さめに表示され、中央に「UNITED」の文字が大きく表示されています。

湘南ユナイテッドBCホームページ(https://shonan-united.com/)より

今後、TUBCも湘南ユナイテッドBCも多くのファンに認知されるようになってきたとき、いずれも「UNITED」の呼称を含むことから、TUBCのロゴをパッと見たとき、両者のチームの区別がしにくくなる可能性も考えられます。TUBCのホームカラーが「UNITED BLUE」に対し、湘南ユナイテッドBCのホームカラーが「湘南ブルー」で、いずれも青系ですしね。

TUBCがB1, B2, B3リーグ最多入場者数(10,358名)を更新し、認知度は確実にあがってきています。そのため、このような懸案事項を払拭すべく、認知度がさらに上がる前の今がロゴを変更するチャンスと判断したのかもしれません。

最後に

弁理士の立場からは、もっと色々な検討材料があるのですが、内容が固くなりすぎてしまうのでこの辺で。
家本会長のコメントに「具体的なデザインのお披露目は改めてとなりますが、・・・素晴らしいデザインに昇華したと感じています。」とあるように、新しいデザインはすでに完成しているようです。2023年4月1日(エープリールフール)に公開されたロゴとは違うと思いますが・・・(笑)

TUBC NEWS(https://tubc.tokyo/team/2488/)より

2年の時を経て変更されるプライマリーロゴ。ワクワクしながら、そのお披露目の時期を待ちましょう!

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